転職とお金

介護職のキャリアアップとお金|資格で年収を上げる道筋

2026年6月18日 更新 / メディカルマネー編集部 / 監修:黒田律(内科医・産業医) / 中級者向け

介護の仕事は、未経験・無資格からでも始められる入口の広さが魅力です。一方で、「ずっと同じ給料のままなのでは」「頑張りが収入につながりにくい」という不安を持つ人も少なくありません。実際には、介護職には資格と役職という、収入が上がっていく道筋がはっきり用意されています。その道筋を知っておくと、年収は入職時から大きく変わってくることもあります。もちろん、上を目指すことだけが正解ではなく、自分の生活に合うペースで働き続けるのも立派な選択です。この記事は「選択肢を知る」ための地図として読んでください。

ここでは、介護職員初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士 → ケアマネジャー(介護支援専門員)→ 認定介護福祉士という資格の道筋を軸に、各段階で年収・手当がどう変わる目安なのか、サービス提供責任者や生活相談員・施設長といった役職でお金がどう動くのか、そして資格取得にかかる費用は何年くらいで回収できそうかまで、2026年(令和8年)時点の制度をもとに整理します。年収はすべて「目安・レンジ」として示し、断定はしません。

この記事のゴール

介護職の「資格 × 役職」のキャリアの全体像をつかみ、「次にどの資格・役割を選ぶと、年収と働き方のバランスがどう変わりそうか」を自分ごととして描けるようになること。上を目指す人にも、いまの現場で長く働きたい人にも役立つ地図を目指します。具体的な手取りは 手取りシミュレーター で、転職前後の比較は 転職の手取り比較 で確認できます。

介護職の資格は「4段+α」の道筋

介護のキャリアは、大きく分けて次のような段階になっています。先に進むほど取得のハードルは上がりますが、その分だけ任される仕事の幅と給与水準も上がっていく傾向があります。どこまで進むかは、自分の働き方や暮らしと相談して決めれば十分です。

段階資格取り方のイメージ位置づけ
1介護職員初任者研修約130時間の研修+修了試験(無資格・未経験でOK)入門。介護の基礎を学ぶ最初の一歩
2実務者研修約450時間の研修(初任者修了者は130時間免除=実受講320時間)介護福祉士受験の必須要件・たんの吸引等も学ぶ
3介護福祉士実務者研修+実務経験3年で国家試験を受験介護分野で唯一の国家資格。現場の中核
4ケアマネジャー(介護支援専門員)指定の国家資格等で実務5年以上かつ900日以上→試験+研修ケアプランを作る専門職。現場から計画職へ
認定介護福祉士介護福祉士として5年程度+研修(現任研修100時間以上+養成研修600時間以上)介護福祉士のキャリア発展型(民間認定)。現場の指導者

出典:社会福祉振興・試験センター、一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構、厚生労働省の各公表資料をもとに整理。要件・時間数は制度改正で変わる場合があります。

ポイントは、3段目の介護福祉士までは比較的一本道で、そこから先はケアマネ(計画・調整の道)と認定介護福祉士(現場の指導者の道)に枝分かれすることです。どちらが上というより方向性の違いで、両方を視野に入れる人もいます。まず多くの人が一つの目標にするのが、国家資格である介護福祉士です。

💡ポイント

介護福祉士の受験ルートは複数ありますが、現場で働きながら目指す代表的な道は「実務者研修を修了し、実務経験3年(従業期間3年以上=1,095日以上 かつ 従事日数540日以上)を満たして国家試験を受ける」実務経験ルートです。「3年以上」と「540日以上」はどちらも満たす必要があります。実務者研修は介護福祉士受験の必須要件なので、初任者研修を飛ばしていきなり実務者研修から入る人もいます。介護の資格手当そのものの相場は 医療職の資格手当 もあわせてどうぞ。

各段階で年収・手当はどう変わる?

気になるのは「段階が上がると、いくら変わるのか」です。下の表は、同じ職場で資格段階が上がったときの月収・年収のおおまかな目安です。施設・法人・地域・経験年数で大きく変わるため、あくまで「考え方を示すための参考レンジ」として見てください。なお、この月収は基本給ベースに近い目安で、後述する公的調査の「平均給与額」(手当・賞与込み)はこれより高く出ます。

段階月収の目安(基本給ベース)資格手当の目安/月年収の目安
無資格約21〜25万円約280〜330万円
初任者研修約22〜26万円+3千〜5千円約300〜350万円
実務者研修約23〜27万円+5千〜1万円約320〜370万円
介護福祉士約25〜30万円+5千〜2万円約350〜420万円
ケアマネ約27〜33万円+5千〜2万円超約380〜450万円

出典:上表は基本給ベースの目安レンジ(編集部試算)。これとは別に、厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」の平均給与額(諸手当・一時金込み)は、無資格 約29.1万円・介護福祉士 約35.0万円・ケアマネ 約38.8万円・社会福祉士 約39.8万円と、手当・賞与を含むため上の表より高くなります。資格手当の額は事業所により大きく異なります。

厚生労働省「介護従事者処遇状況等調査」でも、保有資格が上がるほど平均給与額は高くなる傾向が一貫して示されています。とくに無資格から介護福祉士まで上がると、同調査の平均給与額(手当・一時金込み)でおおむね月4〜6万円程度(約29.1万円→約35.0万円)の差が見られます。表の基本給ベースで見るより、手当・賞与込みの実額差はこのくらい開く、と理解しておくとよいでしょう。さらに夜勤の入り方や勤続年数、後述の役職が乗ると、差はもっと広がっていきます。

💡処遇改善加算という「もう一つの原資」

介護職の給与には、国の介護職員等処遇改善加算という仕組みが効いています。これは2024年(令和6年)6月に、旧・処遇改善加算/特定処遇改善加算/ベースアップ等支援加算の3つを一本化したもので、現在は加算Ⅰ〜Ⅳの区分で運用されています。移行用の区分Ⅴ(経過措置)は令和7年3月末で終了し、令和7年4月以降はⅠ〜Ⅳのみになりました(2025年度は取組要件もやや厳格化)。事業所が要件を満たすと介護報酬に上乗せされ、介護職員の賃金改善に充てられる原資です。どの区分を取り、どう配分するかは事業所ごとに違い、配分は事業所の裁量です。資格より勤続や職位で配る職場もあるため、「介護福祉士なら必ず有利」とは限りません。求人を見るときは「処遇改善加算を取得しているか」「どう配分しているか」もチェックポイントです。

介護福祉士は「取る価値が大きい」国家資格

キャリアの一つの大きな節目が介護福祉士です。介護分野で唯一の国家資格(社会福祉士及び介護福祉士法に基づく名称独占資格)であり、取得すると次のような変化が期待できます。

  • 資格手当の上乗せ:月5千〜2万円程度の手当がつく職場が多く、年間で6万〜24万円ほどの差になることも。
  • サービス提供責任者・リーダーへの道:訪問介護の「サ責」の任用要件を満たしやすくなり、役職への入口が開きやすい。
  • 転職での評価が上がりやすい:求人の幅が広がり、提示される給与水準も底上げされやすい。
  • 処遇改善加算の場面で評価されやすい:上位区分は介護福祉士の配置割合が要件に関わることがあり、評価につながる場面がある(ただし配分は事業所次第)。
迷ったら、まず介護福祉士

「どこから手をつければいいか分からない」という人は、まず実務者研修 → 実務3年 → 介護福祉士のラインが、費用対効果の面でも目指しやすい道です。国家資格という土台があると、その後にケアマネへ進むのも、認定介護福祉士へ進むのも、役職を狙うのも選びやすくなります。もちろん、ここで立ち止まって現場を続けるのも十分に価値ある選択です。

役職でお金はどう変わる?(サ責・生活相談員・施設長)

資格と並んで年収を動かすのが役職です。介護の現場には、資格を土台にステップアップできる役割がいくつもあります。代表的なものを整理します。なお下の年収レンジは目安で、役職どうしの上下は職場差が大きく、相談員>リーダーとは限りません。介護分野の役職別の公的統計は乏しいため、横並びの数字はあくまで「だいたいの帯」として見てください。

役職主な役割必要な資格の目安年収の目安
介護リーダー・主任ユニットやフロアのまとめ役、新人指導介護福祉士+実務経験約330〜460万円
サービス提供責任者(サ責)訪問介護の計画作成・ヘルパー管理介護福祉士または実務者研修修了者など約340〜460万円
生活相談員入退所・家族対応・関係機関との調整社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格など(自治体により介護福祉士・ケアマネ等も可)約340〜470万円
管理者・施設長施設運営・人員/収支のマネジメント施設種別ごとの要件+実務約450〜600万円超

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」等をもとにした目安。介護分野は役職別の公的統計が限られるため幅広めに示しています。役職手当・年収は事業所規模・地域・法人により大きく異なります。

サービス提供責任者(サ責)は訪問介護に置くことが義務づけられた役割で、ヘルパーのシフトや訪問計画を取り仕切ります。任用要件は介護福祉士、または実務者研修修了者・看護師・准看護師などで、介護福祉士でなくても実務者研修ルートからサ責になれます(2018年度改定で初任者研修修了者は任用要件から外れています)。生活相談員は特養やデイサービスなどで、利用者・家族・行政・医療機関の間に立つ調整役です。法令上の基本要件は社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格などで、介護福祉士やケアマネは自治体によって認められる場合がある代替要件です(自治体差が大きいので、勤務先の都道府県・市区町村の取り扱いを確認しましょう)。いずれの役職も役職手当(月1〜3万円程度が目安)が乗り、現場のヘルパーより一段高い年収帯に入りやすくなります。

そして年収を大きく動かすのが管理者・施設長です。施設の運営・人員配置・収支に責任を持つマネジメント職で、規模にもよりますが年収450万〜600万円超を目指せるケースもあります。現場(直接処遇)から離れることに葛藤を感じる人もいるため向き不向きはありますが、介護職で年収の上限を引き上げる現実的な道の一つです。

「役職=必ず高収入」ではない

役職に就いても、役職手当が薄いのに責任と残業だけが増える、いわゆる「名ばかり役職」のケースもあります。昇進の話が出たら、役職手当の額・残業の扱い・夜勤の有無を必ず確認しましょう。夜勤手当が大きい人は、日勤中心の役職に移ると額面は上がっても手取りが思ったほど増えないこともあります。夜勤手当と税・社会保険の関係は 夜勤手当の税金 も参考に。

ケアマネ・認定介護福祉士という「その先」

介護福祉士の先には、方向性の異なる2つの道があります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、利用者のケアプランを作成し、サービス全体を調整する専門職です。受験には、指定された国家資格等に基づく実務(従事期間)が通算5年以上 “かつ” 従事日数900日以上などの要件があり、試験合格後に実務研修を修了して登録します。なお介護支援専門員は国家資格ではなく、都道府県の登録による公的資格です。受験資格は介護福祉士に限らず、看護師・社会福祉士・PT/OTなど複数の基礎資格からも到達でき、「介護福祉士→ケアマネ」が唯一のルートというわけではありません。現場の直接介護から「計画・調整」の仕事へ軸足が移り、夜勤がなくなる代わりに日勤中心で安定しやすいのが特徴です。年収の目安は380〜450万円程度ですが、居宅・施設・地域包括などフィールドによって幅があります。

認定介護福祉士は、介護福祉士のキャリア発展型として、一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が認証する民間資格です(国家資格ではなく、制度上の「上位資格」という公式な位置づけがあるわけではありません)。取得には、介護福祉士としての実務経験おおむね5年以上に加え、現任研修100時間以上の受講歴や研修の推薦などの受講要件、Ⅰ類・Ⅱ類あわせて600時間以上の養成研修の修了が必要です。研修の実施主体が限られ受講機会が多くないこと、費用や推薦のハードルがある点には注意が必要です。役割としては、チームのマネジメントや他職種連携、現場の質の向上を担う指導者ポジションで、リーダー・主任・教育担当などの処遇に結びつくことがあります。取得者がまだ多くないぶん、差別化の一つになりえます。

💡どちらが自分に合う?

ざっくり言うと、「利用者の生活全体を設計したい・夜勤から離れたい」ならケアマネ「現場に軸足を置いてチームを育てたい」なら認定介護福祉士が一つの方向性です。どちらも上下ではなく役割の違いで、両立も可能。まずは介護福祉士という共通の土台を固めるのが先決です。職種をまたいだ年収・手取りの全体像は 職種別の年収と手取り もあわせてどうぞ。

転職で年収を上げるという選択

資格や役職と並ぶ、もう一つの打ち手が転職です。介護業界は人手不足で求人が比較的多く、同じ資格・同じ経験でも、職場を変えるだけで年収が数十万円変わることがあります。とくに次の差が大きく効きます。

  • 処遇改善加算の取得・配分:上位区分を取り、しっかり職員に配分している事業所は手取りが高くなりやすい。
  • サービス種別:夜勤の多い特養・グループホーム、訪問の歩合など、収入構造が異なる。
  • 法人の規模・賞与月数:大手・社会福祉法人は賞与や手当が手厚い傾向。
  • 役職ポストの空き:リーダー・サ責・相談員の枠がある職場なら昇進=昇給が早いことも。

ただし額面が上がっても手取りが同じだけ増えるとは限りません。夜勤回数・手当の中身・社会保険・住民税の関係で、思ったほど伸びないこともあります。働き方そのものの選び方は 働き方とお金、転職サイトの選び方は 転職サイトの選び方 が参考になります。

転職で資格手当・夜勤・賞与が変わると、手取りはどう動く? 現職とオファーを並べて比較 → 転職の手取り比較

資格取得の費用と「回収」の考え方

キャリアアップには費用もかかります。代表的な資格の費用と、回収にかかる期間の目安を整理します。費用はスクール・地域・キャンペーンで幅があり、下記は一般的なレンジです。

資格受講・受験費用の目安手当が月1万円なら回収の目安
初任者研修約6〜10万円半年〜1年弱
実務者研修約10〜20万円(保有資格で割引)1〜2年
介護福祉士(受験〜登録)受験手数料18,380円。登録(登録免許税9,000円+登録手数料3,320円)まで含めると約3万円規模+実務者研修費数か月〜
ケアマネ(受験+研修)研修込みで約5〜10万円半年〜1年

出典:社会福祉振興・試験センター(介護福祉士の受験手数料・登録費用)、各養成機関の公表費用の一般的なレンジ。実際の費用・助成は提供機関と自治体により異なります。

ここで知っておきたいのが、費用は自己負担とは限らないということです。多くの事業所が資格取得支援制度(受講料の補助・資格取得後の手当・合格祝い金など)を用意しており、働きながら実質無料〜低負担で取得できることがあります。さらに、雇用保険の教育訓練給付や、自治体・都道府県の介護福祉士等修学資金貸付(一定期間の従事で返還免除。免除に必要な年数は課程・都道府県で異なります)といった公的支援も活用できます。

資格は「先行投資」、回収も比較的速い

仮に実務者研修に15万円かかっても、月1万円の手当がつけば1年ちょっとで元が取れる計算になり、その後はプラスに働きます。介護福祉士になれば手当・役職・転職評価の三方向で効くため、取りたいと思ったタイミングで投資するほどリターン期間は長くなります。とはいえ無理は禁物で、支援制度を使いながら自分のペースで進めるのが現実的です。費用負担を抑える支援の探し方や資格手当の相場は 医療職の資格手当 をご覧ください。

まとめ

  • 介護職には初任者研修→実務者研修→介護福祉士→ケアマネ/認定介護福祉士という、収入が上がりやすい道筋がある。ただし上を目指すかどうかは自分の生活に合うペースで決めてよい。
  • 無資格から介護福祉士まで上がると、公的調査の平均給与額(手当・一時金込み)でおおむね月4〜6万円程度の差。資格手当に加え、夜勤・勤続・役職でさらに開く。
  • 迷ったらまず介護福祉士。サ責・リーダーへの入口が開き、処遇改善加算の場面でも評価されやすい(ただし配分は事業所裁量)。
  • 役職ではサ責・生活相談員で一段、管理者・施設長で大きく(目安450〜600万円超)年収が上がる傾向。ただし職場差が大きく「名ばかり役職」にも注意。
  • 転職は数十万円単位で年収を動かす打ち手。処遇改善加算の取得・配分、賞与月数、役職ポストの空きを見る。
  • ケアマネは介護福祉士に限らず看護師・社会福祉士など複数の基礎資格から到達でき、都道府県登録の公的資格。認定介護福祉士は民間認定の指導者向け資格
  • 資格費用は支援制度・公的助成で抑えられ、手当での回収も比較的速い
  • 年収は必ず額面でなく手取り・年額で比較を。手取りシミュレーター転職の手取り比較で自分の数字から確認できます。

よくある質問

無資格・未経験でも介護の仕事は始められますか?

はい、始められます。介護は無資格・未経験から入れる数少ない分野で、働きながら初任者研修→実務者研修→介護福祉士と段階的に資格を取っていくのが一般的です。多くの事業所が資格取得支援制度を用意しているので、入職時に「資格取得の補助があるか」を確認するとよいでしょう。上を目指さず、無資格・初任者のまま長く働く選択ももちろんあります。

介護福祉士になると年収はどのくらい上がりますか?

職場により幅がありますが、厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」の平均給与額(手当・一時金込み)では、無資格 約29.1万円に対し介護福祉士 約35.0万円と、月にしておおむね4〜6万円程度の差が見られます。これに月の資格手当(5千〜2万円程度)や、リーダー・サ責などの役職、転職時の評価が加わると、長期的な収入差はさらに広がる傾向です。あくまで全国の目安で、実際の金額は事業所により異なります。

ケアマネと認定介護福祉士は、どちらを目指すべきですか?

方向性の違いで、どちらが上ということはありません。利用者の生活全体を設計したい・夜勤から離れて計画職に移りたいならケアマネ現場に軸足を置いてチームを育てる指導者になりたいなら認定介護福祉士が一つの目安です。ケアマネは都道府県登録の公的資格で看護師・社会福祉士など複数の基礎資格からも目指せ、認定介護福祉士は民間認定の資格です。いずれも介護福祉士が共通の土台なので、まずは介護福祉士の取得を優先するのが現実的です。

処遇改善加算で、自分の給料は本当に上がりますか?

事業所が介護職員等処遇改善加算(2024年6月に3加算を一本化、令和7年4月以降はⅠ〜Ⅳ区分)を取得し、それを賃金に反映していれば上がります。ただしどの区分を取り、どう配分するかは事業所ごとに違い、配分は事業所の裁量です。資格ではなく勤続や職位で配る職場もあるため、同じ資格・経験でも手取りに差が出ます。求人を比較するときは「どの区分を取得しているか」「どのように職員へ配分しているか」を確認するのがポイントです。

資格取得の費用は自分で全部払う必要がありますか?

必ずしも全額自己負担とは限りません。多くの事業所に資格取得支援制度(受講料補助・合格祝い金・資格手当)があり、雇用保険の教育訓練給付や自治体の修学資金貸付(一定期間の従事で返還免除)といった公的支援も使えます。働きながら実質無料〜低負担で取得できるケースも多いので、入職前後に利用できる制度を調べておきましょう。


本記事の年収・手当は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果」、社会福祉振興・試験センター、一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構等の公表情報をもとにした全国の目安・レンジで、事業所・サービス種別・経験年数・地域・賞与・処遇改善加算の取得状況により実際の金額は異なります。2026年(令和8年)時点の制度にもとづく一般的な情報であり、特定の転職・税務・資格取得に関する個別の助言ではありません。介護報酬・処遇改善加算・資格制度は改正される場合があります。資格要件・費用・助成の詳細は、厚生労働省・各都道府県・社会福祉振興・試験センター・各養成機関・各職能団体の一次情報や、求人票の詳細を必ずご確認ください。

監修・運営:黒田 律(くろだ りつ)

内科医・産業医(医師8年目)/投資家

地方の病院で内科診療を続けながら、産業医として「働く人の心身とお金」に向き合う医師。記事は税・制度などを公的な一次情報で確認し、医療・制度面を監修しています。運営者・編集方針について →